目次
こんにちは。
ほっこり優しい癒し系のイラストレーターHaijiです。
イラストを通じて子どもたちを笑顔にしたいという気持ちを持って活動しています。
この2月16日~17日は急遽、東京へ遊びに行ってきました。
- ヒグチユウコさん個展(於:世田谷文学館)
- クマのプーさん展(於:Bunkamuraザ・ミュージアム)
- サタケシュンスケさん個展(於:CEDOKザッカストア)
こちらの三つの展示を楽しみました!
この記事では、上記のなかでも予想以上に衝撃的だったヒグチユウコさんの個展についてレポートします。
ヒグチユウコさんとは
東京都在住の画家・絵本作家の女性。ヒグチユウコさんのwebサイトはこちら。
個展を開催しつつ企業とのコラボ商品なども開発されている。絵の具とかスケッチブックとか見たことある。
繊細な線や点をたくさん用いて妖艶で独特で不思議でちょっとだけ不気味な世界観を描く方。私の主観の紹介ですが。猫の絵が有名ですね。
展覧会紹介
東京での展示を皮切りに全国で開催予定とのこと。
東京での展示は
日時:2019年1月19日(土)~3月31日(日) 10:00~18:00
場所:世田谷文学館(京王線「芦花公園(ろかこうえん)」駅より徒歩5分)
東京以外は今のところ兵庫(神戸)、広島、静岡、高知なども予定されている。
展覧会の様子
京王線「芦花公園(ろかこうえん)」駅から徒歩5分くらいのところに、東京会場の世田谷文学館というところはありました。
私が訪れたのが午前10:30と早めでしたが、それでも会場の中は人で溢れかえっていました。
観客のほとんどが女性。女性9割、男性1割という感じで、女性は若い10代からマダムまで、どの年代の方も満遍なくいらっしゃるような印象でした。
おそらく皆さんめちゃくちゃヒグチユウコさんのファンなんだと思います。
今回の展示は作品・原画が500点ほどある(めっちゃ豪華!)のですが、ヒグチさんは描きこむタイプの絵を描かれるのでどれも見応えのあるものばかりで、さらにその1点1点を皆さんが時間を掛けてご覧になるので、列が全く動かない。笑
好きなところから観て良いとのことだったので、空いてそうなポジションを探しては見る、探しては見る、という風な具合でした。
今から見に行かれる予定の方は平日や朝イチを狙うなど工夫をされた方が良いかも知れません。土日の、特に午後からはめちゃくちゃ混みそう。
今回の展示は物販コーナーすら、時間指定の整理券が配られるほどの人気ぶりでした。
↑物販コーナーで時間指定の整理券なんて初めて見た・・。
展示はヒグチユウコさんの絵本の原画をはじめ、
絵を描かれている過程の映像あり(こういうの見だしたら止まらないんですよね)、
ぬいぐるみとのコラボあり(イラストから生まれたぬいぐるみ可愛い)、
ヒグチユウコワールドを演出するのにピッタリの音楽あり(不思議な音楽に包まれた空間ぜひお試しあれ)、
個展名「CIRCUS」にちなんだアニメーションあり、ヒグチさんの初期の作品あり、物販あり、、
と、かなり豪華でした!
ヒグチさんの描かれるサーカスの世界を空間全体で演出してありました。
壁のところどころに直筆の注意書きなどがあって(おそらくマジックペンで書いたものかな)、個人的にはこういう生の落書きのような演出に間近で触れられたことがとっても贅沢な空間だなと感じていました。「ここに座ってはいけないよ」とか書いてあるの、とってもいい。
展覧会に行く意味、作品を生で見る良さ
インターネットで検索すれば見たい絵が見られる昨今、展覧会にわざわざ足を運んで作品を見る良さというのは、実際の絵を間近で見られることに尽きると思います。
絵になるべく顔を近づけて、鉛筆や筆の動きの跡を見たり、薄く描いてある下書きのようなものまで見ることができたり、今度は顔を近づけたまま絵を横から見て、絵の具の多くのせてある部分を見たりできます。
「ここは鉛筆で何回もなぞってあるな」
「まわりの色ぬりはざっと色をのせてあるだけなのにこの人物の表情の部分はものすごく丁寧に描いてあるな」
絵の具の量や筆の動きによって、作家がその絵のどこに一番思いを込めて描いたのか、どういう気持ちで描いたのかが伝わってくるような気がします。
作品を間近で見ることで作家の思いを垣間見ることができるのが、作品を生で見る醍醐味だと感じます。
ヒグチユウコさんの絵は手書きでデジタルデータではないアナログの作品です。
今の時代、液晶タブレットやiPadなんかでも絵が描けるようになり、イラストレーションはデジタルの作品がぐんと増えてきました。
デジタルにはデジタルの、アナログにはアナログの良さがあり、同じ土俵で優劣をつけられるものではありませんが、アナログの絵の良さの一つに「消しきれないこと」があるように感じます。(良さでもあり、不便さでもあるのかもしれません。)
ヒグチさんの絵にも、最初はこう描いたけど後から修正されてるものが何点かあったのですが、インクで描いた上から新しく白い紙を貼り、修正部分を加筆する、という修正の仕方をされていました。
そういうの、めちゃくちゃ良い・・!
本来なら表の世界に出なかったであろう、紙で覆われた最初のアウトラインまでうっすら透けて見ることができて、ちょっとしびれました。
ロマンを感じます。
そういうものに触れられることは作品を生で見る良さだなと思います。
特に好きだと思った作品
ヒグチユウコさんの絵本の絵ももちろんとっても素敵でしたが、私が一番惹かれた作品は、イラストとロゴや文字を組み合わせてデザインされているシリーズでした。
こちらのロゴの文字もヒグチさんの手書きです。かっこいい!
他にもかっこよくデザインされた文字と絵を組み合わせた作品が何点かありました。
こちらの今回の展覧会のロゴもそう。
デジタル素材やフォントを使ってかっこいいデザインを比較的簡単に生み出しやすくなっている今、手書きでそういうデザインが表現できるとかっこいいよなぁ、やってみたいなぁと考えていたところだったので、めちゃくちゃ刺さりました。
しかもヒグチさんの描く文字は細かな絵柄からできていて、誰にも真似することのできない唯一無二の雰囲気を醸し出しています。
また、デザインの作品ではありませんが「オフィーリア」という作品もかっこよくて感銘を受けました。
宮木あや子さん著、講談社出版「喉の奥なら傷ついてもバレない」の表紙の絵です。
イギリスの画家ミレーの「オフィーリア」のオマージュと思われます。とってもかっこよかった!
まとめ
今回ヒグチユウコさんの作品を初めて生で見て、何をおいても原画500点という量に圧倒されました。
自分の世界を描き続ける、そしてそれがたくさんの方を魅了して喜んでもらってる、その場面を目の当たりにして、同じ絵を描く者として刺激を受けました。
音楽、空間含めた展覧会会場の世界観を体験できてよかったと思います。
また神戸でも開催予定とのことなので、神戸の時に行こうかな。ポスターをやはり購入すればよかったな~と心残りです。
とってもおすすめなので、興味ある方は3月31日までにぜひ足を運んでみてほしいです。