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本日2018年6月23日、京都一乗寺・恵文社書店において今日マチ子さんのトーク&サイン会が開催されました。
今日マチ子さんは漫画家の方で、センネン画報というご自身のブログで毎日1P漫画をアップしていらっしゃいます。
今日マチ子さんの絵は、色使いのせいか透明感がものすごくあって(マチ子ブルーと呼ばれたりするそう)、漫画はセンチメンタルな余韻が感じられて心を鷲掴みにされます。
色使い、絵のタッチ、コマ割り、画の作り方、線の抜け感、色の抜け感、タイトルの付け方などどこをとってもセンスを感じます。
今日マチ子さんを知らないと言う方はぜひリンクから彼女の漫画を見てみてほしいです。
概要
本日のトーク&サイン会は、今日マチ子さんのデビュー作であり代表作の「センネン画報」から10周年ということでこの度出版された、「センネン画報+10years」の出版を記念して開催されたものでした。
会場は京都・一乗寺の恵文社書店。
京都市左京区に長く住んでいたので、一乗寺や恵文社に久しぶりに来れて単純に嬉しかったです。
恵文社は「世界でもっとも美しい本屋10選」に日本で唯一選ばれたこともあるとても趣のある外観・内装の本屋さんで、本のセレクトもアート系のものが多く、私も大好きでよく訪れていました。
恵文社書店の中で平積みにされている本を眺めながら何周も店内を回っている時間が好きでした。
今回はその恵文社の奥の「コテージ」というスペースで開催されました。
トーク内容
トークは今日マチ子さんが描き始めたくらいから現在までの年表(この日の為のイラスト入り年表!手書きでとっても素敵)を見ながら時系列で、この時はどうだった、この本はどうだった、という形でお話してくださいました。
特に印象に残った話を箇条書きで紹介します。
質問タイムでは「描いてない時は何して過ごしてるんですか?」という私の質問にも答えてくださり、絵を描いていないときはジムに行ったり、ミシンでスカートなどを作ったり、行きたい所にふらっと行ったりされてるそうでした。
ミシンの「ダダダダ」という音に連弾、爆弾、空襲、串刺し、など戦争を感じるという話は興味深かったです。そんな風に聞こえるのは頭のかたすみに戦争のことが常にあるからだろうと感じました。
気になった過去の作品
・『いちご戦争』2015,『anone』2012,『cocoon』2010
私が今日マチ子さんのことを知ったのが2015年の『いちご戦争』の頃ですが、でもいちご戦争も他の書籍も読んだことがありませんでした。戦争をモチーフにしているということを知り、こちらの書籍を読んでみたいなと思いました。
・『もものききかじり』2018
26歳のOLが夢を追う話。そういう人たちを応援できたらという気持ちで描かれたとおっしゃっていてとっても興味が出てきたのでこちらも読んでみたいです。
今日マチ子さんのお人柄
今日マチ子さんにお会いしてお話をうかがったのは初めてでしたが、良い意味で期待を裏切られた感じがありました。
とっても独特の考え方・感じ方をされていてお話が本当に面白かったです。
ひとことで言うと「自分とひたすら向き合う表現者」という印象を持ちました。
マチ子さんの体の中には前世のアメリカ人男性がいて、彼女はいつもそのアメリカ人男性を感じているそうです。そのことについては割と長い時間を割いてお話されていたので、普段から本当に感じたり考えたりされていることなんだろうなという感じでした。
全体の感想
はじめはただのミーハー心で参加したサイン会でしたが、コツコツ続けることの大切さをまざまざと見せつけられたイベントになりました。
2,000枚、漫画を続けておられると圧倒的な説得力があり、自分もがんばらないとと勇気をもらえました。
また偶然来られていたイラストレーターのしろしおさんとイラストの仕事やそれを取り巻く環境のことなどいろいろお話もできて、こちらもとっても良い時間を過ごせました。
「今日マチ子さんとハイジの絵は通じるものがある」と言ってもらえたのが嬉しかったです。
明日からの絵のお仕事のまた原動力になる一日でした。
(下記はいただいたサイン。さらさらっと描く様子に見とれてました)